木造構造計算


ホームズ君構造EX

トータルで理解できている技術者がチェックする環境でなければ、プログラムを手にしただけでは構造設計はできないことは、言うまでもありません。さりとて使い始めは誰しも初心者。ホームズ君構造EXは、わかりやすく親切で、初めて導入する構造計算ソフトとして取っ付きやすいと思います。
そしてマニュアルを見てとりあえず入力してみたものの、出力される構造仕様が、明らかに予算に合いそうにない。

さあ、どこをチェックし直せば良いのでしょうか。ちょっとピックアップしてみます。


1.断面欠損の設定

在来工法、梁の断面欠損のデフォルト設定が、例えば両側から梁が取り付いて、上に柱が取り付く場合、断面係数65%低減、即ち残り35%で勝負することになります。

スパンが飛んでいる梁だと、当然大きな梁せいになります。在来工法であってもスパンが飛んでいる梁に取り付く梁の仕口にはプレセッター金物を用いるなど、欠損を軽減ずることによって、経済的な部材で構成することができる可能性があります。


2.基礎の計算方法

基礎計算条件>詳細設定>基礎の荷重計算方法

デフォルトでは

◉基礎の加重負担範囲を元に計算

が選択されていますが

上部構造の入力が済んでいましたら

◉伏図をもとに計算

を選択しないと、上部からの荷重の流れが計算されず、

基礎梁全てに壁が乗っているような不利な仮定で計算されるため、

必要以上に基礎梁強度が過剰な仕様で算定されます。